前回の投稿「ダーティーなレコード」で、DBレコードが更新されたかどうか、簡単に実験してチェックできるツールを紹介しましょう。
ララベルにはコマンドで実行できる強力なツール、その名もアーティザン(Artisan)があります。このアーティザン、Macを含めてUnix系の開発者には便利でこのうえないツール。しかも、複数のコマンドがあるわけでなく、1つのコマンドでオプションを変えるだけでいろいろなことができる優れもの。
$ php artisan list
とタイプすればたくさんのオプションのヘルプがでてきます。
さて、この中でとてもユニークなのが、今回紹介するTinker
$ php artisan tinker Psy Shell v0.4.4 (PHP 5.5.25 - cli) by Justin Hileman >>>
まず、Eloquentのモデルを利用してレコードを取ってきましょう.
>>> use App\Models\Product => false >>> $product = Product::find(1) => <App\Models\Product #000000000db510bc000000004b81eec1> { product_id: 1, created_at: "2015-04-25 12:22:10", updated_at: "2015-08-05 13:15:25", name: "test product", price: "1000" } >>>
次に、価格(price)を更新してみます。
>>> $product->price = "2000" => "2000" >>> $porduct->isDirty() => true >>> $product->save() => true >>> $product => <App\Models\Product #000000000ee7a5b70000000066692faa> { product_id: 1, created_at: "2015-04-25 12:22:10", updated_at: "2015-08-11 09:33:23", name: "test product", price: "2000" } >>>
isDirty()は変更されたのでもちろんtrue、また update_atも更新時の日時に更新されています。
今までのDBのクエリの履歴を見たいなら、
>>> DB::getQueryLog() => [ [ "query" => "select * from `product` where `product`.`product_id` = ? limit 1", "bindings" => [ 3 ], "time" => 0.56 ], [ "query" => "update `product` set `updated_at` = ?, `price` = ? where `product_id` = ?", "bindings" => [ "2015-08-11 09:33:23", "2000", 3 ], "time" => 3.13 ] ] >>>
さて、今度は同じ値を入れてみましょう。
>>> $product->price = "2000" => "2000" >>> $product->isDirty() => false >>> $product->save() => true >>> $product => <App\Models\Product #000000000ee7a5b70000000066692faa> { product_id: 1, created_at: "2015-04-25 12:22:10", updated_at: "2015-08-11 09:33:23", name: "test product", price: "2000" } >>>
レコードではダーティーではなく(false)、またsave()しているにもかかわらず、update_atの値にも変化ありませんね。
ここで、DB::geQueryLog()を実行すれば、さきとまったく同じ履歴が出てきます。つまり、DBの処理は何もなかったを証明します。
ティンカー便利ですね。ブラウザを使わなくとも、ユニットテストを書かなくても、ここでテストができるのが便利です。
追記:
今回のティンカーは、バージョン5.1のララベルを使用しています。他のバージョンでは、コマンドのプロンプトのシンボルが違ったりや行末のセミコロンの必須となったります。ご注意を。
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