Laravelには最初から利用可能なバリデーションルールが多数存在していますが、そのいくつかは実用にならなかったり、自分好みに挙動を変えたりしたいこともあります。

CustomValidator クラスは標準 Validator を継承していますので、これらを置き換えて上書きすることが可能です。

vendor/laravel/framework/src/Illuminate/Validation/Validator.php

ここから関数宣言をコピーして、前回作成した CustomValidator クラスのファイルに貼り付けて編集します。引数はそれぞれの関数によって異なりますし、宣言が public ではなく protected であることに注意してください。

 

email

標準の email バリデーションは実在してるメールアドレスがエラー判定になることがあります。これを解決するために正規表現による判定に置き換えてみたものです。

    /**
     * email
     *
     * @param string $attribute
     * @param string $value
     * @return true
     */
    protected function validateEmail($attribute, $value)
    {
        return (preg_match("/^([*+!.&#$|\'\\%\/0-9a-z^_`{}=?~:-]+)@(([0-9a-z-]+\.)+[0-9a-z]{2,10})$/i", $value));
    }

 

管理画面では、メール送信者の指定などで名前付きメールアドレスの入力を容認する場面もあります。ついでに email_with_name を作成しておきましょう。

クラスメソッドとして関数を書いていますので、内部で他のバリデーションルールを呼び出して使用することができます。
ここでは先に上書きした email を使用するので $this->validateEmail() で呼び出していますが、標準ルールを呼び出すなら parent::validateEmail() となります。

    /**
     * email_with_name
     *
     * @param string $attribute
     * @param string $value
     * @return true
     */
    public function validateEmailWithName($attribute, $value)
    {
        if (preg_match('/<(.*)>$/', $value, $m)
        {
            $value = $m[1];
        }

        return $this->validateEmail($attribute, $value);
    }

 

alpha, alpha_dash, alpha_num

これらアルファベット系の標準バリデーションは、全角英数字の文字コードを通します。

半角のasciiコードだけの入力許可に絞るため、これらも正規表現によるバリデーションルールに置き換えます。

/**
 * alpah
 *
 * @param string $attribute
 * @param string $value
 * @return true
 */
protected function validateAlpha($attribute, $value)
{
    return (preg_match("/^[a-z]+$/i", $value));
}

/**
 * alpah_dash
 *
 * @param string $attribute
 * @param string $value
 * @return true
 */
protected function validateAlphaDash($attribute, $value)
{
    return (preg_match("/^[a-z0-9_-]+$/i", $value));
}

/**
 * alpah_num
 *
 * @param string $attribute
 * @param string $value
 * @return true
 */
protected function validateAlphaNum($attribute, $value)
{
    return (preg_match("/^[a-z0-9]+$/i", $value));
}

ただし、ユーザが入力した全角英数に対してただエラーを返すようなユーザーインターフェースは褒められたものではありませんね。

入力を受け付けてからphpで半角に変換するという方法もありますが、私たちはjQueryスクリプトで入力前に変換する方法を選択しています。

jQueryスクリプトの例:

			var toHankaku = function (strVal){
				// 半角変換
				var halfVal = strVal.replace(/[!-~]/g, function(tmpStr) {
					// 文字コードをシフト
					return String.fromCharCode(tmpStr.charCodeAt(0) - 0xFEE0);
				});

				// 文字コードシフトで対応できない文字の変換
				halfVal = halfVal.replace(/”/g, "\"")
					.replace(/[ーー―-‐]/, "-")
					.replace(/’/g, "'")
					.replace(/‘/g, "`")
					.replace(/¥/g, "\\")
					.replace(/ /g, " ")
					.replace(/?/g, "~");

				return halfVal;
			};

			$("input.en").change(function() {
				var $this = $(this);
				$this.val(toHankaku($this.val()));
			});

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By ymikome